「近頃、日本酒気になるっちゃけど日本酒って難しくて何を基準に選んだら良いのかわからんし!」
って方沢山いらっしゃると思います。
僕は、電化製品のことが全く分からず、プラズマとかハイビジョンとか液晶とか地デジとか、
何のことかさっぱりです。
だから、僕がテレビを買いに行く時は多分「綺麗に映るのください」としかいえません。
その「綺麗に写るのください」は日本酒でいうところの「辛口ください」と
すごく近い表現だな~、とつくづく感じています。
一般の方の「辛口ください」は決して間違った頼み方ではなく、
これまでにそれに代わるような【選ぶ為の共通言語】
をつくり広めなかった業界の問題です。
糖類添加のベタ甘の酒に対して生まれた「辛口」。
酒は進化し、現在の甘みを持たせた酒は決して「甘ったるく」はありません。
むしろその当時より第一線で支持される「淡麗辛口酒」は、
アルコールの刺激が突くものの、爽やかな後口をつくる「酸」がなく、
僕には全く「辛く」感じません。
その超曖昧な「甘・辛」の基準の次に待っているのが、
「速醸」「キモト」「雫搾り」「中取り」「無濾過」「生原酒」「荒ばしり」「瓶燗・瓶貯」
「~号酵母」「槽搾り」「生詰め」「生貯」etc・・・
など、一般の方には不可解な言葉のオンパレード。
勿論、ある程度飲み慣れた方にとっては、この「製法」の言語は楽しみの一つでもあります。
どういった意図でそのお酒を生み出されたのか知る一つの指標になります。
しかし!あくまで「製法」は目指す酒質に向かって選ばれたことであって、
お客様が知りたいのは「自分にフィットする酒の味わい」であり、
製法の云々を知るのはその後でいいはずなんです。
また、例えですが、洋服を買う時に「縫い目」や「パターン」をまず最初に気にする方は
なかなかいらっしゃらないのと同じことです。
着心地や、いつ活躍するのか、とか何月から何月まで着れるか、とか
洗濯でよれるのか、とか実用的な部分を気にしますよね。
「曖昧で不確かな選択肢・甘辛」その後に待っている「難解な業界用語」、
それでは、日本酒に興味を持ってもらっても奥まで入っては来てもらえるはずがありません。
【で、何かないもんやろか?】と考えたのがタイトルにもある、
「Modern Style」と「Classic Style」です。
え、それも2択じゃん!と思われるかもしれませんが、
先の甘辛が、大勢の中から人を探しだす時に
まず「長髪・短髪」に分けて探すような、とても要領の悪いもんだとしたら、
「Modern Style」と「Classic Style」はまず「男と女」に分けるような感じです。
【では、具体的に一言でいうと】
「Modern Style」は、「フレッシュ感溢れるジューシーなタイプ」
「Classic Style」は、「熟成によって丸みを持たせた落ち着いたタイプ」です。
写真でいうと、
右の九平次や風の森、山和が「Modern Style」
左の竹鶴、群馬泉、七本鎗が「Classic Style」、
真ん中の田中六五、松の司、出雲富士は「Modern Style」ですが、
Classicのニュアンスも持っています。
様々な蔵元さんにお邪魔して造りのお話しを伺っていると、
お客様が口に含む、その瞬間のために、
原料の選択・精米から始まる全ての行程が繋がっていることに気が付きます。
(例えば、洗米も製麹ももろみも搾りも貯蔵も、同一線上。
目標の酒質に向かって向上させるには、どこか一つの工程を変えるのではなく、
必然的に全ての工程を見直さなければならない)
複雑な様々な製法でつくられる日本酒ですが、
造り手が最終的に表現したいところで、
飲み手が一番分かりやすい質感が「香りが華やかかどうか」で、
その次が、「フレッシュか熟成か」。
「香り」を基準にするのも良いのですが、
ハーブと同じく「好み」に大きく左右される上、
「香り」を抑えた酒の方が圧倒的に多いので、
「最初の基準」にはならないかな、と。
「フレッシュか熟成か」を最初の基準にしてみると、
びっくりする位すっきり分けられます。
そもそも昔は酒は熟成させ、常温、もしくは燗で飲まれるものでした。
何百年もの日本酒の歴史で要冷蔵の「生酒」や「生詰」が登場したのはほんの最近です。
ということで、熟成を「Classic」フレッシュを「Modern」ということに。
で、【ラベル】をご覧頂くと、
モダンはモダンなクラシックはクラシックな、
その両面をもっているものはその両面のような、
そんな気がしませんか??
日本酒はワインに比べれば、似たようなラベルばかりですが、
造り手は「ラベル」にも酒へのコンセプトを表現しています。
日本酒のラベルを見比べていると、
味わいの細かいところや香りのタイプの違いは分からずとも、
造り手はその酒「モダン」か「クラシック」どちらを目指しているのか
ある程度は見透けてくるように感じます。
(超クラシックなラベルにモダンな酒が詰った、東鶴という美味しい酒もありますが・・・)
ですので、酒の選び方としては、
①「Modern Style」か「Classic Style」か
↓
② 果実様な香りが「無・中・大」
↓
③ 味わいは「軽快・中庸・濃醇」
↓
④ 酸は「弱い・中庸・濃醇」
↓
⑤ お燗が「推奨・非推奨」
と、選択・注文できると、ご自分の好みに合ったお酒がきっと見つかります。
ですが、始めっから「酸」や「味わい」がピンとくるはずはありません。
飲み慣れていくと「これが酸か~」とか「濃醇ってこういうことか」とか
気づく時が必ずやってきます。
ですので、
まずはラベルからも感じ取れる
【Modern Style】と【Classic Style】を基準にしてください!
酒屋はもちろん、飲食店さんでも、
「モダンで香り控えめで軽快で酸がきいたの頂戴な」
みたいに注文できるようになるといいなー、と考えとるわけです。
日本酒にこれまでなかった「共通言語」を少しづつ生み出し、
共有できればと思っています。
【今回の「酒に笑う人生2011」でお配りする冊子には、
全ての出品酒に「Modern」「Classic」、
香りや味わい・酸の濃淡、お燗の推奨・非推奨 を記載します。】
ご自分の基準をお持ちの方には余計なお世話かもしれませんが、
これから日本酒を知りたい方には、一つの参考になるのではと思います。
いろんな酒を試飲しながら
「あ、これがモダンなんだ」とか「わたしが好きなのはクラシックが多いわ」
とか、発見していただきたいと思います!
(ちなみに、料理との相性を選んでいくときも、
始めにモダン・クラシック、そして味わいの濃淡で選ぶと
料理にばっちりのチョイスができます。
モダンスタイル / 生き生きとした「フレッシュ感」を表現。料理と両立するような好相性を持ちます。
クラシックスタイル /「熟成」による滑らかさを大切に。料理にスッと溶け込み味わいを引き立てます。
そこも今度の酒に笑う人生でご用意する「相性体験 和・洋・中 酒肴八寸」
で試してみてください!)
今一納得できない方は、
ご来店頂いた時に、モダンとクラシックとを比べて試飲したい!
とおっしゃってください。
飲めば、「なーんだ、こんなことか」って感じで腑に落ちます。
その後のお酒選びが楽しくなりますよ!
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